空に輝く月がみてる

先天性高インスリン血症で胃ろうっこの記録

経管栄養について(2)薬の拒否が始まりました

こんにちは、グルコース(ブドウ糖)のぐるこです。

先天性の低血糖症の娘は、1歳になった夏に突然の飲食拒否に。その時から経管栄養をしています。4歳になった今は胃ろうっこになりました。

  *同病のご家族の方へ*

個人の体験記です。先天性高インスリン血症には、一過性or持続性、持続性の中にも様々な遺伝子異常があるため、診断名が同じでも治療法や予後はまったく異なります。

 経管栄養歴について

1.1歳過ぎに突然飲食拒否になる

2. 1歳6か月~経鼻経管栄養を始める

3.3歳2か月~胃ろう造設

前回、娘が食べなくなったきっかけについて書きました。

今日は、私の実家から自宅へと帰ってきたあとの様子を思い出して書き残しておこうと思います。お薬の拒否が始まったことについて書きました。

薬の拒否が始まる

当時の日報を見てみると、帰宅後まず深刻な問題だったのが、薬の拒否でした。

*私は娘の日々の記録(血糖値、食事、薬のタイミング、排便など)を、産まれてからずっと事細かに手書きでつけています。

  

その時の記録の画像です。「のまない」「たべない」「(薬を)スポイトでむりやり」などの文字がぎっしり書かれていました。

お薬の飲ませ方

飲み薬は3種類です。1日3回大体8時間おきの投薬。

  • ジアゾキシドカプセル(インスリンの分泌を抑制)
  • セパミット細粒(副作用に血糖値を上げる作用がある)
  • トウモロコシでんぷん(血糖値の維持)

これまでは、新生児の頃からずっと少量のミルクに粉薬2種を溶かし、ほ乳瓶で飲ませていました。

血糖値を長持ちさせるための「トウモロコシでんぷん」は1回につき4グラム、これはヨーグルトに混ぜ込んで摂取させます。ちなみに4グラムの粉って結構多いです。よくある粉薬の透明な袋1袋ぱんぱんに粉末が入っているぐらいと想像してみてください。

0歳の頃はでんぷん1グラムだったので、冷めたミルクに混ぜて飲ませました。

4グラムに増量してからはでんぷんミルクは粉っぽくて飲んでくれなくなったので、ヨーグルトに混ぜ込んで食べさせるように。

最後の回が21時頃だったので、寝かせられなくてつらかったです。。20時に寝かせて、また起こしてヨーグルト食べさせるとか意味わからないし…ムリゲーです。。

仕方がないので起こしておいて、でんぷんヨーグルトを食べさせてさらに歯磨きをして寝かせる、という生活を経管栄養を始めるまでずっと続けていました。

これは地味にきつかったです。。19時とかに寝てしまった1歳児をわざわざ起こして、しかもヨーグルト食べさせるんですよ。。ご機嫌取るのも、いやがる歯磨きをするのも毎日のことなので。。

*この話だけ聞いても、いまの私なら即経管栄養おすすめしちゃいます。

*薬をミルクに混ぜる方法は賛否両論あります。私の主治医は新生児の頃から飲ませていれば、慣れるからミルク拒否にならないと思う、という考えでした。

*娘の飲んでいる粉薬は、カプセル薬なのでかなりきつい苦み、舐めてみると舌がぴりっと麻痺するような苦みが残る味のものです。

服薬ゼリーなども試しました

さて、お薬ミルクの拒否が始まり飲ませ方を変えなくてはなりません。

ありとあらゆる方法を試しました。

  • 龍角散 おくすり飲めたね(チョコ、ぶどう)
  • 和光堂 お薬上手ゼリー(いちご)
  • ヨーグルトでサンドイッチにする
  • アイスクリーム(バニラ、チョコ)でサンドイッチ
  • フルーツゼリーでサンドイッチ
  • ジャム(ブルーベリー、いちご)でサンドイッチ
  • 練乳でサンドイッチ
  • チョコレートソースでサンドイッチ

苦みがあるので混ぜ物に薬を混ぜないで、かぶせてサンドイッチにするのがポイントです。

ほとんどの方法は、数回で中身がばれてしまい失敗に終わりました。。

失敗した中でも、薬自体に苦みがなければ成功しただろうなと思うのは、和光堂のイチゴ味のゼリーと、アイスクリームです。和光堂のゼリーは何回かはだましだまし使いました。

 

 

正攻法ももちろん試しました。少量の水でといて、スポイトで飲ませる練習もしました。ですがとにかくとても苦いので吐き出してしまうんです。

仕方がないのであおむけに固定して無理やり飲ませたりと、危険な方法をとってしまったことも…。

最終的に行き着いたのが、ごく少量の水を薬にたらし、爪楊枝で練ってお薬団子にしてそれを無理やり飲ませることです。

馬乗りになって、口を開けさせ舌の奥にお薬団子を放り込みます。すかさずスポイトで少量の水をピュッと入れ、無理やりごっくんさせるんです。誤嚥の危険性がありますよね。。

今、こうして文章にしていると、どうして早く経管栄養にしてあげなかったの?と思われると思います。今の私もそう思います。本当に酷いですよね…。

しかし食べる機能を持っている娘に、経管栄養でお鼻のチューブをつけることを何とかして回避したかったんです。

娘には酷いことをしてしまったと後悔するばかりです。